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内科診療 | ラポール動物病院

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  • 駐車場5台有

ラポール動物病院

TEL:078-822-3770

内科診療

内科診療

内科診療

当院では、ワンちゃんネコちゃんを対象に様々な病気の診断および治療を行っています。
 “Cats are not small dogs(ネコちゃんは小さなワンちゃんではない)”といわれるように、ワンちゃんとネコちゃんでは、同じ病気にかかっても病態生理や治療法が異なる疾患がしばしば認められます。そのため、それぞれの生理学的特徴を理解した上で、幅広い知識を駆使し、身体検査や問診などを元に総合的にアプローチして、幅広い獣医療をご提供することを目標としています。

内科診療

治療例

内分泌疾患の治療

  • 糖尿病におけるインスリン治療
  • クッシング
  • アジソン病
  • 甲状腺機能低下症・甲状腺機能亢進症

抗癌剤治療

  • 多中心型リンパ腫の抗癌剤治療

  • 鼻腔内腺癌の抗癌剤治療(大阪府立病院での放射線治療との組み合わせ)

  • 扁桃扁平上皮癌の抗癌剤治療(大阪府立大学での放射線治療との組み合わせ)

  • 脾臓血管肉腫の切除後の抗癌剤治療

  • 皮膚肥満細胞腫摘出後の抗癌剤治療

免疫抑制治療

  • MRIにてGMEと診断された後の免疫抑制療法
  • 免疫介在性血小板減少症と診断後の免疫抑制療法
  • 免疫介在性溶血性貧血と診断後の免疫療法

輸血療法

重度の貧血や手術中に出血が予想される例などでは、他のワンちゃんやネコちゃんから供血をいただき、クロスマッチ検査を行った後、血液が適合すれば輸血療法を行っています。

手術例(クリックしたら下に移動します。手術例によっては気分を悪くされる可能性がございますのでお気を付けください。)

内視鏡

抗癌剤

内視鏡

炎症性腸疾患とタンパク漏出性腸症
ケース7歳、去勢済男の子のワンちゃん
症状慢性的な下痢(黒色便)、体重減少、食欲低下で来院されました。血液検査において総蛋白とアルブミンの低下が認められ、超音波検査では、小腸壁の著し肥厚と少量の腹水が認められました。
術後経過ご家族とご相談の上、内視鏡検査を行ったところ、高度なリンパ球形質細胞性腸炎とリンパ管拡張症という診断でした。検査結果に基づき、ステロイドの投与と低脂肪食を与えて頂きました。その後、症状は改善してきたので、ステロイドの量を徐々に減らしていき、最終的には食事療法のみで維持できるまでに回復しました。

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図1

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図2

症例図

図3

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図4

  
小腸リンパ腫
ケース16歳、去勢済の男の子のネコちゃん
症状慢性的な嘔吐、軟便、体重低下で来院されました。血液検査の結果では、初期の腎臓病と膵炎マーカーの著しい増加、高カルシウム血症が認められました。点滴などの治療をおこなってもなかなか改善しなかったことから、御家族と相談の上、内視鏡検査を行いました。
術後経過内視鏡検査の結果、小腸における高分化型リンパ腫との診断でした。また、膵炎も認められることから、皮下点滴とステロイドの投与を行いましたが、検査3か月後に膵炎により残念ながら亡くなりました。

症例図

図1

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図2

 
直腸腺癌
ケース5歳、去勢済男の子のワンちゃん
症状1ヶ月前から排便後に出血するとのことで来院。内視鏡検査を行ったところ、大腸に2つの腫瘤性病変が認められため、生検を行ったところ、病理組織検査において直腸腺癌との診断でした。
手術方法ご家族とよくご相談の上、摘出をご希望されたため、摘出術を行いました。腫瘍には腹腔内からとお尻からアプローチし、2か所の癌組織の摘出を行いました。病理検査の結果マージンクリアとの結果でした。
術後経過術後、定期的に内視鏡検査を行い、再発がないことを確認していましたが、術後2年後に胃にできた他の腫瘍により残念ながら亡くなりました。

症例図

図1

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図2

 
胃内異物摘出
ケース3歳、避妊済女の子のワンちゃん
症状マスク、布の眼鏡ケース、眼鏡拭きを食べてしまったとのことで来院されました。
術後経過催吐処置を行い、催吐を試みましたが出てくることはありませんでした。ご家族とよく相談の上、麻酔下での内視鏡による摘出を行いました。全ての異物を摘出し、夕方元気に自宅に帰っていきました。

症例図

図1

症例図

図2

 

抗癌剤

縦隔リンパ腫
ケース 1歳、避妊手術済女の子のネコちゃん
経過 1週間前からの呼吸困難と食欲低下で来院されました。胸部レントゲン検査において、前縦隔部の不透過性が亢進していました。エコー検査において、胸水貯留と縦隔部の腫瘍性病変が疑われ、針生検と胸水の細胞診検査にて、リンパ腫と診断しました。また、ウイルス検査によってFeLV陽性でした。
治療 抗癌剤治療を行ったところ、胸腔内の腫瘍性病変は退縮しました。しばらく良好に維持していましたが、再発し残念ながら亡くなってしまいました。

縦隔部FNA

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胸水沈査細胞診

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抗癌剤投与前

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抗癌剤投与後

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抗癌剤投与前

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抗癌剤投与後

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脾臓血管肉腫に対する抗癌剤治療
ケース 6歳、去勢済男の子のワンちゃん
経過 健康診断の超音波検査で脾臓に腫瘤が認められました。ご家族と相談の上、脾臓の摘出を行いました。その後、病理検査の結果“血管肉腫”という悪性腫瘍であることが分かりました。ご家族とよくご相談の上、術後に抗癌剤治療を行いました。抗癌剤治療は、血管内にカテーテルを挿入し、点滴で1時間ほどかけて投与します。

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腹膜透析

腹膜透析は、腹腔内に透析液を注入し、濃度勾配を利用して血液(体液)中の老廃物を透析液に移行させることにより、血液を浄化する治療法です。急性腎不全や薬物中毒、電解質異常のときに適応となります。
*慢性腎不全の患者さんでは適応となりません。

長所
  • 血液透析に比べ、血行動態への影響が少ない(不均衡症候群の発生が少ない)
  • 中~大分子量の物質の除去に有利
  • サイトカインなどの誘導が少ない
  • 血管アクセスの確保が必要ない
短所
  • 血液透析に比べ、透析効率が悪く、時間がかかる
  • デバイス(腹腔内チューブ)装着に麻酔が必要である
  • デバイス装着部位あるいは腹腔内の感染
  • アルブミンの喪失
  • 手技の煩雑さ(デバイス装着、透析液の交換)
ケース:11歳10ヶ月、去勢済みの男の子、ネコちゃん

昨夜から排尿がなく、嘔吐があるとのことで来院されました。一般身体検査では、膀胱内に貯尿はなく、血液検査では腎臓の数値が著しく上昇していました。急性腎不全を疑い、入院治療となりました。まず、尿道内カテーテルを挿入し輸液療法と利尿剤投与を行いましたが、排尿は見られず、腎臓の数値も悪化していきました。おしっこが出ないので、体はむくみ、尿毒症による口内炎のため、よだれが出ている状態でした。ご家族とご相談の上、麻酔のリスクはありますが、腹腔内チューブを設置し、腹膜透析を行うことにしました。また、麻酔中に食道チューブの設置も行いました。腹膜透析は腹腔内チューブを介してお腹の中に透析液を注入し、2時間毎に回収しては新しい透析液を注入します。開始2日目に少量の排尿が見られるようになり、その後徐々に尿の生産が増えていき、腎臓の数値も低下していきました。透析開始6日目には腎臓の数値も低下し、排尿も見られるようになったため、腹腔チューブを抜去しました。その後も輸液療法を続けたところ、大量の排尿が見られたため、入院16日目に退院することが出来ました。退院後、しばらくは口内炎等で自力ではご飯が食べれないため、腎臓病用の流動食を食道チューブから入れていただいていましたが、退院3週間後には、口から元通り食べられるようになったため、食道チューブも抜去しました。

※スワイプでご覧ください →→→

項目(正常値)来院時透析前透析2日目透析4日目透析6日目退院時
BUN (17.6-32.8)>140.0>140.0>140.088.237.024.0
CRE (0.8-1.6)16.223.212.64.01.81.3
P (2.6-6.0)9.0>15.011.05.64.13.4
Na (147-156)148146152150150150
K (3.4-4.6)7.96.03.02.72.53.2
Cl (107-120)104107109109106107

腹膜透析

麻酔下で腹腔内に透析用のチューブを挿入しています。

腹膜透析

透析用チューブが入ったところです。チューブは2本入れてあります。

 

輸血療法

近年、動物医療の進歩に伴い、ヒト医療と同様に輸血が必要な状況に度々遭遇します。輸血は、助かる可能性のある小さな命を救うためになくてはならないものです。当院では、大きな手術や重症患者の治療に輸血を実施しています。安全な輸血療法を実施するためには、受血動物に適合する血液を準備しなければなりません。
当院では受血動物と供血動物の血液の交差適合試験を行い、安全に輸血が行えるように努めております。
(当院では常に血液をストックしている訳ではありません。輸血が必要と判断された際にボランティアのワンちゃんから血液をその都度いただいています)
当院では、小さな命をつなぐため、大型犬の供血ボランティアを募集しています。ご興味のある方はご連絡ください。

輸血療法

献血ボランティア犬からの採血

輸血療法

交差適合試験

輸血療法

輸血中

当院で可能な検査

消化器

  • レントゲン検査
  • 超音波検査
  • バリウム検査
  • 消化管生検
  • 糞便検査

呼吸器

  • レントゲン検査
  • 気管支洗浄検査
  • 培養感受性検査

心臓・循環器

  • レントゲン検査
  • 超音波検査
  • 心電図検査
  • NT pro-BNP
  • ANP

泌尿器

  • 各種尿検査
  • 造影検査(排泄性、逆行性)
  • 超音波検査
  • 結石分析

生殖器

  • 超音波検査
  • 膣スメア検査

造血器

  • 血液塗抹検査
  • 血液生化学検査
  • 骨髄検査
  • 凝固検査
  • 血液型検査

肝・胆・膵系

  • 総胆汁酸検査
  • 肝生検
  • 膵特異的リパーゼ測定
  • 超音波検査

内分泌

  • 各種ホルモン検査(ACTH-ST, T4, fT4 etc)

耳鼻科疾患

  • 耳鏡検査
  • 耳垢検査
  • 耳道内腫瘤切除生検
  • 鼻腔内コア生検

腫瘍

  • 細胞診検査
  • 生検(切除生検、true-cut生検、楔生検)

整形外科

  • 股関節
  • 脛骨前方引き出し試験

寄生虫感染

  • フィラリア検査
  • 糞便検査

皮膚検査

  • 毛抜き検査
  • 皮膚搔把検査
  • セロテープ検査
  • 真菌検査
  • アレルギー検査

感染症

  • FIV・FeLV検査
  • ワクチン抗体価検査

眼科

  • 眼圧測定
  • 細隙灯検査
  • 涙液検査
  • 角膜染色
  • 眼底検査

神経

  • 脳神経検査

主なご紹介病院

CT・MRI検査や放射線治療など専門性の高い施設での加療が必要と判断された場合には、他の施設と連携して診療を行っております。

ネオベッツVRセンター
:CT検査・MRI検査

vr

過去の紹介例:
脳脊髄炎の診断のためのMRI検査
門脈体循環シャント診断のためのCT検査

どうぶつ眼科専門クリニック(辻田先生)
:眼科手術、検査

animaleye

過去の紹介例:
白内障手術

大阪府立大学動物医療センター
:放射線治療

osakauniversity

過去の紹介例:
鼻腔内腺癌における放射線治療
扁桃扁平上皮癌における放射線治療

ターミナルケア

動物達の寿命は我々ヒトと比べて短く、悲しいことですがいつか旅立ちを見送らなければならない日がきます。その日を迎えるにあたって、苦しむことなく楽に送り出してあげれればと誰しもが思います。しかし、病気の種類によっては耐え難い苦痛を伴うものもあります。そうした“終末期”に、ご家族はなにをしてあげればいいのだろうと悩まれることと思います。私たちは、そうした苦痛を少しでも緩和しながら、できるだけ生活の質(QOL)を保ちご家族のもとで最期を迎えられるようにお手伝いさせていただきます。

ターミナルケアは主にご自宅で獣医師の指示のもと、鎮痛治療を行うと共に、寝たきりの子に関しては体位変換を行い、床ずれの防止しや、排便や排尿などのお世話をして頂きます。また、ご飯が食べれない子に関しては、定期的に点滴治療を行い、精神的・肉体的苦痛の除去に努めます。

*ターミナルケアは当院で治療されてきた患者様のみとさせていただきます。他院で治療され、ターミナルケアのみ当院ご希望の場合は治療経過などが不明なためお断りさせていただいております。

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